「エスケーピング・マッドハウス」は、19世紀後半の精神病院の実態に迫る、実話を基にしたサイコスリラー映画だった!あらすじ、ネタバレ無し感想
どうも、ぱにっく堂です。
今回はAmazon prime videoで配信中の映画「エスケーピング・マッドハウス」のご紹介。
予告編はコチラ↓
◆作品概要◆
〜あらすじ〜
「私は、ネリー・ブラウン…」
心神喪失状態で保護されブラックウェル島精神病院に連れて来られた彼女は、名前以外の素性が一切分からぬ謎の女。
新聞の尋ね人欄に載せても、身内や知り合いが誰1人として名乗り出ないのです。
そんな彼女を待ち受けていたのは「入れば最後、2度と出ることは出来ない人間用ネズミ捕り」とまで言われる、ブラックウェル島精神病院の職員による患者たちへの虐待行為。
彼女は一体誰なのか?彼女はこの地獄から抜け出すことが出来るのだろうか…?
〜感想〜
実話に基づく映画だからか、あらすじ時点でネタバレが見え隠れしてるのが痛い作品ですが…。笑
見終わってこれが実話だと思うと当時入院していた方々への想いで胸が痛くなり、職員や取り巻きの行動に胸糞悪くなるのは間違いない。
しかし、本作の良さはそこではなく、ドキュメンタリーな作品をあくまで「ホラー」として描いている所にあると思います。
実話に基づく映画だという事を忘れ、サスペンススリラーとして楽しめてしまうんですよね。
コレって意外と難しい。
フィクションをドキュメンタリーっぽく描くモキュメンタリーには「⚫︎REC」や「ブレアウィッチ・プロジェクト」のようなヒット作がありますし、「テキサス・チェーンソー」のように冒頭にニュース映像を差し込みリアリティを演出するモノもあります。
しかし、それらはあくまでフィクション。
じゃあ、ドキュメンタリーをそのままホラー映画にした場合…あまりに盛りすぎると「こんなの有り得ないよ」って思われるし、だからといって史実に忠実に描けば、これまた「まぁ、実話ってこんなモンだよね…」ってクオリティになって、怖さも何も感じない映画になってしまう。
本作はその辺りのバランスが良い。
主演は「アダムス・ファミリー」の子役で一躍スターになったクリスティーナ・リッチ。
あの頃の面影はそのままに、かなりステキな女優さんになっておられます。
しかも、ホラー中心に出てくれるから嬉しい。
彼女を取り巻く脇役たちも演技が秀逸で、派手さは無いけど本当に見易くて良い作品。
特に精神病院のボスを演じるジュデス・ライト。
冷たく、重たく、そして禍々しい演技。
彼女無しにこの作品の空気感が生まれる事はなかったでしょうね。格好良いです。
〜まとめ〜
Amazon prime videoでホラーやサスペンスを検索すると、サムネに結構な数を見かける「life time」
事実に基づく胸糞映画が中心である為、パンチに欠ける作品が多いことは確かなのですが、たまにこういう本物をぶつけてくるので油断できません。笑
しかも、エンドロールまで観ると少し歴史の勉強にまでなるという素敵仕様。
人を人として扱わない。自分の為なら他人を犠牲にすることも厭わない。
そういう冷たさのある作品なので万人にオススメできるモノではありません。
しかしながら、そういう事実があったという事は受け止めつつ、1つの映画として楽しめる方には是非観て頂きたい作品です。
ではでは、今回はここまで。