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幻の映画「シェラ・デ・コブレの幽霊」は、秀逸なストーリーと斬新な映像技術で、今も尚輝きを放つ至高の心霊ホラー映画だった!あらすじ、ネタバレ無し感想

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どうも、ぱにっく堂です。

今回は幻のホラー映画「シェラ・デ・コブレの幽霊」ノーカット版が、Amazon prime videoにて配信開始という世界中のホラー映画好きが歓喜する大ニュースが起きたので、それを記念して少し本作を語ってみようかなと思います。

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◆作品概要◆
1967年公開アメリカ)
上映時間:81分(54分版もあり)
監督:ジョセフ・ステファノ
出演:マーティン・ランドー
   ダイアン・ベイカ
   ジュディス・アンダーソン
〜あらすじ〜
著名な建築家のネルソンには、もう1つの顔がある。その顔とは各地で起こる心霊現象を調べる心霊調査員である。
 
そんな彼のもとに盲目の資産家ヘンリー・マンドールから「死んだ母親から毎晩電話があるので調査して欲しい」という依頼が入る。
調査の為、屋敷へ向かいヘンリーの妻ヴィヴィアと共に母親の眠る納骨堂へ行くと、棺桶は開き、その側には問題の黒電話が置かれていた。
 
調査を始めようとしたその時、恐ろしい悲鳴と共に女の幽霊が現れヴィヴィアは恐怖のあまり気絶。
電話の主は誰なのか、そしてあの女の幽霊は…。
調査を進める彼はこの家族にまつわる驚愕の事実を知る事となる。
 
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〜感想〜
いやはや、まさかこんな日が来るとは…というのが第一声目になってしまうのは、本作を知るホラー映画好きなら仕方ないとご理解頂けるのではないでしょうか。
 
日本では劇場公開されず、テレビ放送も全国放送は1967年日曜洋画劇場「怪奇映画集」として、「ミイラ男の呪い」と2本立てで放送された1度だけ。
世界に現存するフィルムは確認されているモノで2本しか無く、海外版でBlu-rayが発売されたが日本では発売されず、日本語吹替や日本語字幕は無し
 
それでも幻のホラー映画探偵ナイトスクープで取り上げられたり、一部マニアから「最恐ホラー」と語られ続け知名度だけは鰻登り。
観ることの出来ないホラー映画好きは、あまりの観たさに泣く泣く海外版のBlu-rayを購入したり、ただただ本作を観たいなという想いを募らせるしか無かった。
50年以上もの間である。
 
そんな本作がAmazon prime videoにてプライム対象で配信されたのだ。しかも、多くのシーンがカットされた54分版ではなく、ノーカットの81分版で。
これはもうある種の奇跡だと思う。
 
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しかしながら、どんなにレアな作品だろうと面白くなければホラー好きは納得しない。
幻の果実も中身が腐っていれば、容易く吐き捨てられてしまうだろう。では、本作は如何に…?
 
忖度せずに言うならば、近年の過激な描写がドンドン盛り込まれた作品に慣れた人にとっては刺激が弱い作品だと感じるかも。
だけど、映画というヤツは視覚的な刺激が強いか弱いかだけでは語れない。
 
本作の魅力は全体的なバランスの良さ。だと思う。
サスペンスオカルトの中間をいくような脚本の巧妙さはモチロンのこと、カメラワーク、照明、オーケストラのBGM、そしてキリッとした主人公に、美しいヒロイン…。
何やら不安定な立地の建造物も、※ソラリゼーション合成を活用した幽霊の造型も…全てが上手く融合して鑑賞する人の不安を煽る作りになっている。
※ソラリゼーション…露光過多にすることで白黒写真の白と黒が入れ替わる現象を利用した作品、または映像効果。
 
そのあたりは、本作の監督アルフレッド・ヒッチコック名作「サイコ」脚本を担当したジョセフ・ステファノ
さすがに映画を分かっていらっしゃるなと感心するばかりですね。
 
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〜まとめ〜
1960年代に製作された作品で予算も少なく、ロケーション映像効果に制約はあったにも関わらず、脚本の秀逸さと、イデア溢れる演出で、これほど映画は素晴らしいモノになるのか…と驚かされました。
 
昨今の映画に比べると派手さもなく、恐怖感もそこまででは無いかも知れない。
けれど、当時を満喫できる映像音楽美しさ
それだけでも本作を観る価値はあると思います。
 
50年以上の時を経て、遂に日本で鑑賞が可能になった幻のホラー映画「シェラ・デ・コブレの幽霊」
是非、鑑賞してその美しい世界観に浸ってみてください。
Jホラー名作「女優霊」「リング」にも影響を与えたとされる本作を観ることで、映画という文化素晴らしさがアナタの中で更に深まるかも知れません。
 
ではでは、今回はここまで。
 
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