怪奇映画屋ぱにっく堂『4大フレンチホラーを語る!』〜後編〜
どうも、ぱにっく堂です。
前回に引き続き、ぱにっく堂の血肉となった4大フレンチホラーを語り尽くすぞ!の後編ですが、今回は前回の2作品に比べると、やや胸糞要素の詰まった作品となっておりますので、ホラーや胸糞が苦手な方は鑑賞を控えた方が良いかも知れません。
※ちなみに全作品R指定なので、小さなお子様のいらっしゃる家庭や、未成年の方の視聴はご注意ください。
それでは4大フレンチホラー3作目いきましょう!
「マーターズ」
◆作品概要◆
4大フレンチホラーの中で最も胸糞悪い作品は何だ?と聞かれたら、かなり高い確率で本作を挙げる方が多いのではないでしょうか?
前半の過激な復讐劇に始まり、後半からは凄惨な描写に慣れたホラー好きでも目を覆いたくなる理不尽すぎる暴力の数々。
心身共にボロボロにされていく主人公の姿をじっくりと見せられ、こちらまで疲弊してしまう。
しかも、そんな暴力行為の全ては金持ちの小さな小さな欲求を満たす為なのだから更に胸糞が悪い。
そんな凄まじい胸糞映画を生み出したのは、フレンチホラーの奇才パスカル・ロジェ。
どんな人生を送り、どんな目線で世間を見てきたら、こんな物語が描けるのか…感心を通り越して恐怖を覚えてしまいます。
とんでもない映画ですが、4大フレンチホラーの中では何故か本作だけがAmazon prime videoで長い間配信されており、容易に視聴ができます。
ただ、コチラのハリウッド版リメイクと併せて配信されている為、視聴される際はご注意を。
良く出来たリメイクではあるのですが、後半からの流れや主人公の精神の描き方がオリジナルとは微妙に異なっており、少しだけ説明不足です。
映画としてのクオリティは高いので、リメイク版も観て欲しいのは間違いない。しかし、本作の世界にドップリ浸かるには是非先にオリジナルを観てください。
マーダーズ(殺人者たち)が出てくる映画には慣れきったアナタも、マーターズ(殉教者)の衝撃には驚かされる事でしょう。
そしてラストは…
「屋敷女」
◆作品概要◆
前述した「マーターズ」が4大フレンチホラーで最も胸糞の悪い映画だとしたら、本作は4大フレンチホラーで最も緊張感と恐怖が持続する映画…という事になるでしょうか。
ラストを飾るのは、そう…フレンチホラー好きなら皆さん大好き「屋敷女」です。
様々なホラー映画を観てきた私ですが、サイコスリラーの名作をと聞かれたり、スラッシャームービーの名作をと聞かれたら、間違いなく上位に食い込んでくる作品。
とにかく終始緊張感がエグい。そして痛い。
この恐怖は何処から来るのか。
それは監督?脚本?それとも演出か…?恐らく、そのどれも素晴らしいのですが、それだけではこの恐怖を生み出す事は出来なかったでしょう。
この作品を一線級に押し上げる最たる理由はただ一つ、「屋敷女」を演じるベアトリス・ダルの存在です。
じゃあ、本作では監督が彼女をコントロールできたから素晴らしい作品になったのか?
そう思いながら何度か観ると、どうも違う気がしてくるんですよね。
監督は彼女の持つ暴力性や攻撃性を、抑制せずに解放させている。
だからこそ、本作の作品全体から発せられる凶暴性は生まれているのだと、私はそう思います。
本作は近年になって無修正版が公開されるなど人気の高い作品ですが、レンタルショップに置かれている事はほぼほぼ無く、鑑賞するのが非常に困難な作品です。
しかし、何とかして観ることが出来るのであれば是非観て欲しい。
この衝撃を知らずしてフレンチホラーは語れない。そう言っても過言では無い作品だと思います。
そして、本作でダル様に魅力を感じてしまった変態さんであれば「サバス」や「ガーゴイル」を観て、更に変態扱いされたら良いんじゃないでしょうか。笑
結構な数のホラー映画を観てきたけど、Jホラーでは物足りないし…ハリウッド映画は派手なだけで恐怖を感じない。ホラー飽きたな…。
そんな時にはフレンチホラー。
美しさと恐怖が絶妙に混ざり合い、その中にしっかりと物語がある。
今までのアナタのホラーの常識を覆し、ホラー熱を再燃させてくれる最高の燃料になるでしょう!
さて、こんな感じで語ってきました4大フレンチホラーですが如何だったでしょうか。
アナタの心の琴線に触れるような作品はありましたか?
この記事をキッカケに新たな扉を開く一助になれれば幸いです。
アナタの心の琴線に触れるような作品はありましたか?
この記事をキッカケに新たな扉を開く一助になれれば幸いです。
次回からは、またNetflixとAmazon prime videoで配信中の作品を紹介します。
ではでは、今回はここまで。