オカルトホラーの名作「エクソシスト」を、リブート版3部作公開前に徹底解析したうえでガッチリ復習してやろうじゃないの!あらすじ、ネタバレ無し感想
どうも、ぱにっく堂です。
今回は2023年からリブート版3部作の公開が始まるという事で、それに備えて「エクソシスト」のオリジナル版を復習しましょう!って回です。
すでに観ているホラーマニアも、これから本作に触れようと思っている方も、どちらも最後までお付き合いくださいませ。
予告編はコチラ↓
◆作品概要◆
〜あらすじ〜
女優のクリスは映画の撮影の為、ワシントン近郊に娘を連れ家を借り滞在していた。
しかし、ある日クリスの娘リーガンが異変を示し始める。少女のモノとは思えぬ声色で卑猥な言動を発し、その表情も邪悪なモノへと変貌していく。
その言動は激しさを増していくが、検査では異常は見つからず医者に見放されてしまう。
その頃、クリスの出演する映画の監督バークが何者かに殺害されるという事件が発生。
現場はクリスの住む家の傍の階段。
警察はクリスを疑い捜査を始めるが、リーガンがバークの声を使い警察とクリスを嘲笑う。
娘が悪魔に取り憑かれたと知ったクリスは、カラス神父に救いを求めたが、カラス神父は悪魔憑きに否定的。
しかし、調査を進めるうち悪魔が少女に取り憑いた事を確信し、リーガンの助けを求めるメッセージを発見したカラス神父は、教会に悪魔祓いを要請。
悪魔祓いの責任者には、過去に悪魔祓いの経験を持つベテランのメリン神父が選ばれた。
カラス神父は自身の心に潜む闇に打ち勝つ事が出来るのか?
メリン神父は過去の因縁を断ち切り、悪魔を退ける事が出来るのか?
クリスと娘のリーガンは無事に救われるのか?
今、人間たちと悪魔の壮絶な戦いが幕を開ける…。
〜感想〜
もう何度観たことやら。笑
122分という決して短くない時間を何度も本作に費やし、それでも観る度に発見があって、50年近く前の作品なのに全く古臭さも感じず、ホラーというよりも映画としてのクオリティが凄いなと思わされてしまう。
まず特筆すべきは特撮技術の高さ。
悪魔に取り憑かれ変貌していく少女の特殊メイクは、手間暇を惜しむことなく何段階にも分かれて徐々に悪魔らしい顔つきに…。
広く深くなっていく顔の傷に反して邪悪さを増す笑顔は、痛い=辛いという人間の本能を拒絶し恐怖を煽り立てる。
少女が吐き出す緑色の吐瀉物も、グリーンピース等を混ぜたモノだが、人の体から出るモノ=緑色というのが頭の中で繋がらず「あぁ、コレは人ではない何かなのだ…」と観る側に悟らせる。
しかし、派手に飛び出すワケでもなくリアルとフェイクの中間をいくような演出の為、作品がチープになる事を抑制していて、非常に高度なバランスコントロールだなと感じる。
少女が宙に浮く演出や、首がグルリと180度反転する演出も、CGの時代ではないのでモチロンながらワイヤーで釣ったり、造り物の体から頭だけを出して振り向くという簡単なモノではあるが、速度や角度にはかなり配慮されていて、自然な不自然さが見事に表現されている。
これはCGではなく実際に人が動いているからこそ表現可能であり、観る側が感じるリアルさではないだろうか。
ただ、そういった特撮技術の高さだけを売りにした作品であるならば、本作の評価は今のように神格化され伝説となる事は無かったでしょう。
本作の最大の魅力は登場人物の背骨の太さ。
メインとなる登場人物4人のキャラクターの深さにこそある。と言いたい。
何としても女優として成功したい母親。
親に構ってもらえず寂しさを抱える少女。
親を孤独にさせ、後ろめたさを感じる若き神父。
長年悪魔を研究し戦いを続けてきたが、年を重ね戦うだけの体力が無くなってきた老神父。
それぞれが抱える欲や悩みに付け込み、容赦なく精神に揺さ振りをかける悪魔。
それぞれが葛藤し、自戒し、様々な感情が交錯しながら向かう先は何処なのか…。
この重厚なストーリー。群像劇としての完成度が高いからこそ、恐怖は増幅され心に突き刺さる。
リアリティある精神描写と、それらを真っ向から否定するかのような演出の数々。
その融合が本作の名作たる所以なのです。
そしてメガホンを取るのは、もともとヒューマンドラマを得意としながらも、2018年から公開された「ハロウィン」と「ハロウィンKILLS」で監督を務め、ホラー界に鮮烈なデビューを飾ったデヴィッド・ゴードン・グリーンその人。
オリジナル版でクリス役を務めたエレン・バースティンも同名役で出演するとのこと。
公開されたジャケットは、色調やポージングもオリジナルを彷彿とさせるシックながらインパクトあるモノになっていて良い出来ですね。
これだけでも、レンタルショップやサブスクで見かけたら何となく選んでしまいそう。
しかし、やはり気になるのは内容ですよね?
リブート作品なのでリメイクと違い、新たに作り直したストーリーという事になるワケですし、それなりにリスクもあるでしょう…が、
ヒューマンドラマが得意な監督で、しかも傑作ホラー映画のリブートにすでに成功している。
そんな人が小さくまとめず、ハナから3部作でじっくり撮ろうとしているんですから、最早ハズレの心配はないかな?なんて思っています。
※時代的に少女に卑猥な台詞とか、残酷な台詞を言わせられないからなぁ…そこはどうなるか
ヒットメーカー制作で監督は新進気鋭のデヴィッド・ゴードン・グリーン。
オリジナル版のキャストも迎え、50年の時を超えて名作「エクソシスト」の復活!
2023年もホラー映画界から目が離せませんね。
最後に出来たてホカホカの海外版予告編をお届け。
ではでは、今回はここまで。
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