Netflix独占配信「狩りの時間」は、近い将来現実に起こりうるかも知れない、リアルな恐怖を描いたクライムスリラー映画だった!あらすじ、ネタバレ無し感想
どうも、ぱにっく堂です。
今回はNetflix独占配信「狩りの時間」のご紹介。
予告編はコチラ↓
◆作品概要◆
2020年2月22日公開(韓国)
上映時間:134分
監督:ユン・サングヒョン
出演:イ・ジェフン
チェ・ウシク
パク・ヘス
上映時間:134分
監督:ユン・サングヒョン
出演:イ・ジェフン
チェ・ウシク
パク・ヘス
〜あらすじ〜
大金を盗んだ罪で3年の刑期を終えたジュン・ソクは、旧友3人との再会を喜び酒を酌み交わすが、変わり果てた街の姿に驚く。刑期中にウォンが大暴落し紙切れ同然となり、ドルへの両替も禁止された為、街はゴーストタウン同然のごとく廃れていたのだ。
ジュン・ソクは亡くなった母の夢であった「ハワイへ行くこと」を実現させる為、旧友3人を巻き込み街にある賭博場の強盗を企てる。
彼らに許された時間は5分。ジュン・ソク率いる4人はドルを奪い、ハワイへ逃亡できるのか⁉︎
〜感想〜
う〜ん…世間の評価は悪くないんですが、私個人としてはコンセプトが定まっておらず、韓国映画の良さが活かしきれていない印象を受けましたね。
分かりにくいので細かく説明していきましょう。
まず近年の韓国といえば、映画、ドラマ、アニメーションに至るまで、映像文化の発展が目覚ましく、世界でもトップレベルの国だと感じます。
その中でも特出しているのはストーリー性。
サスペンスやスリラー作品で人間の心模様を非常に繊細に描くことができる。その為、深いドラマを生み感動や胸糞の悪さを観客に与える。
しかし本作では、その韓国特有のドラマの深さを感じることができない。薄く感じます。
それは恐らく、アクションにしたいのか、サスペンスにしたいのか、それともドラマにしたいのかが明確ではないからなんですよね。
荒廃した街の造りやキャスト1人1人の演技力なんてモノは、言わずもがな丁寧で素晴らしい。
でも、アクションで盛り上がってきたぞ!という所で挟むドラマパートや、登場人物への感情移入を遮るように突如やってくるスリリングな展開。
観客の感情を置き去りにストーリーが進むからか、どのシーンも印象に残っていかない。
それなら、いっそのこと幼馴染4人のバックボーンは捨てて※クライムアクションにするか、殺し屋との戦いを捨てて逃走とドラマにフォーカスを当てるかの、どちらかに絞った方が良かったように思う。
※クライム…犯罪のこと。
※クライム…犯罪のこと。
また、シーンの多くが暗いのもアクション映画にとっては良いモノではない。
せっかく造り込んだ荒廃した街並みが見えず、ストーリーも盛り上がってきているのかどうかが掴みにくくなっている。
序盤の強盗シーンは、夜の闇を活かし光と影を使ったスリリングな逃走劇。物語終盤は、夕焼けに染まる荒廃した街並みをバックに、西部劇さながらのガンアクション。どちらも見せたいのであれば、セットは最大限活かした方が良いなと思う。
〜まとめ〜
全体的に勿体無い部分が多く、恐らく観た方の印象に残りにくい作品です。
しかし、「新感染〜ファイナルエクスプレス〜」で彼女思いな男子高校生を演じたチェ・ウシクは相変わらず癒しオーラ満載ですし、若者4人を追い詰めるハンターを演じるパク・ヘスの演技は猟奇的かつミステリアスで格好良い。
貨幣価値の暴落で、賑やかだった街が荒廃している様子は、近い将来起こり得る現実のような気がしなくもない為、そういう意味ではリアリティがあって恐ろしく感じる部分もありました。
ですので、監督さんや俳優さんのファンの方であれば楽しめるかも知れません。
ただ私個人としては…韓国ならもっと楽しめる作品や、深みのある作品は沢山あるので、あえて本作をオススメはしないかな?という感じですかね。
ではでは、今回はここまで。