Netflix独占配信「サイコキネシス〜念力〜」は、しがない中年男が、偶然手にした超能力でヒーローとなる韓国版「いぬやしき」的なSF映画だった!あらすじ、ネタバレ無し感想
どうも、ぱにっく堂です。
今回はNetflix独占配信「サイコキネシス〜念力〜」のご紹介。
予告編はコチラ↓
◆作品概要◆
〜あらすじ〜
彼が超能力を手に入れた頃、別れた妻と娘の2人が営む店は、開発の為に立ち退きを要求され、建設会社から酷い仕打ちを受ける日々を送っていた。
その最中、建設会社への抗議中に元妻が事故死。
夫らしく、父親らしくを放棄した男が今立ちあがる。彼は手にしたチカラを使い、愛する娘と元妻の遺した店を守れるか⁉︎
〜感想〜
楽しませて頂きました。
しがない男が突然得た超能力でヒーローとなり人を助ける。正に韓国版「いぬやしき」的な作品ですが、あちらよりググッと登場人物の内面を掘り下げている点が素晴らしいですね。
スリリングな演出、泣かせるドラマ、そしてそれらの融合。現在世界的に見ても、トップレベルの手腕を持った監督の1人ではないでしょうか?
更にキャストは、主人公に「7番房の奇跡」のリュ・スンリョン。
娘役に「あやしい彼女」や「少女は悪魔を待ちわびて」のシム・ウンギョン。
そして、敵対する建設会社の社長役は、なんと「新感染〜ファイナル・エクスプレス〜」で妊婦の女性を演じたチョン・ユミですからね。
ドラマが深くならないワケがないッ!
中でも優しい女性のイメージがあるチョン・ユミの怪演には注目です。まさかの悪役!
あの穏やかな表情はそのままに、血も涙もないような言葉を吐き、目的を達成する為には手段を選ばぬ強欲社長を見事に演じています。
主人公を演じるリュ・スンリョンが魅せる演技の緩急は素晴らしく、最初は本当にだらしないダメ男の見本のようなキャラクターですが、最終的には何か格好良いんじゃね?と思わせる。
しかし、それを超能力を使う時は基本変顔という尖った演技でストーリーが重たくなり過ぎず、あくまで娯楽作品として観れるようにしている所も良い感じ。
娘役のシム・ウンギョン。この人は主演のリュ・スンリョンとは対象的にドラマを重くし、観ている側を作品に没入させる事にひと役買っていますね。
表情でしっかり今がどういう状況なのかを分からせてくれるし、身振り手振りと声のトーンでの緊張感の作り方が巧い。
監督の手腕とキャストの好演がピッタリ重なった映画というのは、観ていて気持ちの良いモノです。
〜まとめ〜
感想がほとんどキャスト褒め殺しになってしまいましたね。笑
しかし、それくらい韓国の映画やドラマというのは良い役者さんを起用するんですよ。外見も演技の質も、そのキャラクターにピタッと合う人をキャスティングしているので無理がない。
更に近年、※VFXではハリウッドに負けず劣らずの実力を付けているので、こういったSFアクションやパニック映画は韓国という国の作風にハマりますし、高いレベルの映像が楽しめるのは映画好きとしては嬉しいところです。
※VFX…ビジュアルエフェクツの略称。CGや合成による視覚効果
ただ、それだけでは終わりません。
本作で起きる死亡事故は実際に起きた事件がベースとなっています。
こんなヒーローがいれば悲しい事件は起きずに済んだだろうが、ヒーローの実在しない世界では人と人が手を取り合って共存しなければいけない。という監督のメッセージも込められているんですね。
Netflixオリジナルで、しかも興味を惹かない邦題のせいで埋もれているのが勿体無いほどの快作!
お1人様でも、友だちとワイワイでも、家族団欒の場でも、どんなシチュエーションでも楽しめる作品だと思います。とにかく観て欲しい。
ではでは、今回はここまで。
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