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胸糞映画「コンプライアンス〜服従の心理〜」は、先入観に捉われる危険性と的確な判断とは何かを学ぶ映画だった。あらすじ、ネタバレ無し感想

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どうも、ぱにっく堂です。

Amazon prime video「ザ・ハント」が配信され、大変な盛り上がりを見せていますが、今回はその「ザ・ハント」の監督クレイグ・ゾベル監督デビュー作であるコンプライアンス服従の心理〜」のご紹介。

(2021年8月時点prime videoプライム対象)

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予告編はコチラ↓

◆作品概要◆
2012年1月21日初公開アメリカ)
上映時間:90分
監督・脚本:クレイグ・ゾベル
原案:マイケル・マーコウィッツ
出演:ドリーマ・ウォーカー
        アン・ダウド
        ビル・キャンプ
        パット・ヒーリー
 
〜あらすじ〜
アメリカのあるファーストフード店。朝からトラブル続きの金曜日、夜は戦争になるぞとオーナーがスタッフに檄を飛ばし全員が仕事に取り掛かった直後、警察を名乗る男から一本の電話が入る。
従業員の女性に窃盗の容疑が掛けられており、取り調べをしたいと言うが…。
 

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〜感想〜

2004年にアメリカで起きた実際の事件「※ストリップサーチいたずら電話詐欺」を映画化した作品だが、監視カメラの映像や当事者たちのインタビューを基に、ほぼノンフィクションで映画化されている事が本作の1番の特徴ではないでしょうか。

(※検身と呼ばれる身体検査で、容疑者の衣服を脱がし持ち物検査等を行うこと)

つまり、作中で起きている胸糞悪いことの全てを体験した、被害者女性が実在するという事になる。

それが本作の最も恐ろしいところ。

こんな事、常識的に考えて聞き入れないだろう?と考えてしまいそうな要望を犯人は被害者女性見張り役(店舗スタッフや知人等)に命令するが、相手に心理的コントロールを許した人間は従う他なかったのだろうか…。

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この事件は作中でも語られているが、本件だけではなくアメリカで30州延べ70件に渡り被害報告が上がっている。そのほとんどが田舎町の小さな店を狙った犯行だったらしく、チェーン店とはいえ小規模な店舗の管理の甘さに漬け込んだ卑劣な犯行だった事が分かる。

犯人はアメリカの刑務所や収容所を運営する会社の人間だった。その為、警察がどのような語り口で話すか、どのように電話先の人間を誘導するのかを何かしらの方法で学んでいた可能性はあるが、その技術を人を救う方向に使って欲しかった。というのが私の本作を観ての正直な意見。

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それにしても、本作は登場人物が少なく、ストーリーのほとんどはファーストフード店のスタッフ控室という小さな舞台で展開するシチュエーションスリラーだが、そんな中で出演のドリーマ・ウォーカー演技力がとにかく光る!

彼女の表情からは不安戸惑い苛立ち絶望感がありありと伝わってきて、観る側は知らず知らずのうちに犯人や店舗オーナーの言動への怒りが溜まってきてしまう。

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初めて彼女を観たのはクリント・イーストウッド監督の作品グラン・トリノだったと記憶しているが、なるほど巨匠も惚れ込む演技力だと思う。

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〜まとめ〜

シチュエーションスリラーの面白さは演者の演技力に全てが掛かっている。と言っても過言ではない。

そういう意味で本作は、演者の誰もが高い演技力を有しており上手く緊張感を演出している。

実際の事件を基にした作品である為、それを楽しんで良いかどうか…は悩ましいところではあるが、映画としてのクオリティは素晴らしい

とにかく全編通して胸糞が悪い

しかし、それは事件の凄惨さを伝えたい監督の策略にまんまとハマってしまっているんですよね。

本作を観た人間は同様の犯罪が起きた時、絶対に犯人を許すことは無いのでしょうから。

 

ではでは、今回はここまで。

 

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