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「ロスト・アイズ」は、定番と定石の絶妙なズラしが生み出した、緊張感満載の新感覚サスペンススリラー映画だった!あらすじ、ネタバレ無し感想

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どうも、ぱにっく堂です。

今回はAmazon prime videoで配信中の「ロスト・アイズ」をご紹介。

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予告編はコチラ↓

◆作品概要◆
2011年6月18日公開(スペイン)
上映時間:118分
監督:ギエム・モラレス
製作:ギレルモ・デルトロ
出演:ベレン・エルダ
        ルイス・オマール
        パブロ・デルキ
 
〜あらすじ〜
視力徐々に失うに侵された女性、フリア。すでに完全に視力を失った双子の姉サラが、角膜移植手術の直後に謎の自殺
 
その突然不信感を抱いたフリアは姉の死因について調査を始めるが、無情にもフリア病状悪化し視力は刻一刻と奪われていく。見えなくなる恐怖に脅えるフリア。その背後には怪しい影が…。
 
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〜感想〜
スパニッシュホラーらしい鋭利緊張感に、ギレルモ・デルトロらしいコントラストが重なった非常に重たい空気を纏った映像の作品。
 
本作は、香港・タイ・シンガポール合作のホラー映画「the EYE」のように、視力を得た事で体験するハメになる恐怖や、「ディセント」のように、洞窟という特殊な空間で視界を奪われた事によって増幅される恐怖
 
それらとはまた異なる、視力が徐々に失われるというイムリミットと、視力の低下に反比例するように明らかになる事件の、見えなくなるほど近づく敵が恐怖の対象として描かれている。それが最大の特徴ですね。
 
題材とした作品や、見えない敵というのはサスペンス・ホラー映画では定番ですが、絶妙にズラす事で新たな緊張感を生み出す事に成功しています。
 
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事件の真相に近づけば自身の命がどんどん危険になっていくにも関わらず、無情にも低下する視力。
私が主人公なら「ひと思いにやってくれ」と頼みたくなるようなシチュエーションですが、本作の主人公は私と違い勇敢。そして、それを支援するパートナーがまた優しい
 
しかし、周りはなかなかクセのある連中が取り囲んでおり、事件の真相に迫る主人公をあの手この手で邪魔してくるんですよね。
目が見えない人には親切にせんかい!というか、他人には親切にせんかい!と何度思ったか…。
 
そんな苦難に立ち向かいながら、主人公が辿り着いた事件の真相は恐ろしく意外なモノですが、主人公の代わりに映像の隅から隅までを配らせ、目の見えない彼女のように耳を澄ませて全てを聴くならば、結末を観るより先に核心に辿り着く事ができるかも?知れません。
 
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スペインに限らず、ヨーロッパホラー映画はこういう胸糞感を演出するのが上手い主人公ストレス熱を帯びて伝わってくる。すると観ている側は釣られてイライラしてしまうので、肝心の手掛かりを見落としてしまう事になるから、これが製作側の思うツボってヤツでしょうか。笑
 
全体的に写実的な作品を得意とするサスペンスに定評のある監督のギエム・モラレス
特撮を多用し、SF的要素を含む作品を得意とする製作のギレルモ・デルトロ
本作はどちらの作風に寄せた作品なのか…気になったアナタ、もう観るしかありませんよね?笑
 
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〜まとめ〜
スパニッシュホラーは下手をすると画面が暗すぎて、何が起こっているのか少々判りづらかったりするのですが、本作はダーク世界観を演出させたら世界屈指ギレルモ・デルトロを製作に迎えたお陰か、良い意味暗い
 
何が起こっているかは分かるが、全てが見えるワケではなく、正に視力の一部を失ったような感覚
この辺りは本当に絶妙コントラストの加減だと思うので、素直に感心しかありません。
 
ラスト賛否分かれそうな気もしますが、こういう展開も私的にはアリかな。
皆さんはどう感じたか、感想頂けたら嬉しいです。
 
ではでは、今回はここまで。
 
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