Netflix独占配信「アフターマス〜余波〜」は、緩急はジャパニーズホラー的だが、ジェットコースター並の落差も併せ持つ不思議映画だった!あらすじ、ネタバレ無し感想
どうも、ぱにっく堂です。
今回はNetflix独占配信「アフターマス〜余波〜」のご紹介。
予告編はコチラ↓
◆作品概要◆
〜あらすじ〜
特殊清掃員をしながら大学に通う夫、ファッションデザイナーとして成功したい妻、すれ違いの暮らしが続く2人の関係には静かに溝が広がっていた。
そんな暮らしの中、妻の浮気が発覚。夫婦としての関係は繋ぎ止めた2人だが、環境を変えるために住居を移すことを決意。
しかし、その家は夫が清掃した事故物件。不安を抱きながらも転居した夫婦であったが、その家には更なる深い闇が潜んでいた。
〜感想〜
非常にJホラー的と言いますか、視覚や聴覚より精神に刺激を与えてくる恐怖演出の多い作品でした。
無人のはずの場所に向かって吠える犬、無くなったはずのモノが同じ場所に出てくる、就寝中に感じる住人以外の気配…。
ホラー映画は定番中の定番とも言える描写の数々ですが、それってやっぱり怖いし、少しタイミング外されるだけでゾクッとするモノがあるので、慣れの問題ではなく本能的に恐怖してるんだなと再認識。
映画に限らず、読書やオバケ屋敷、恐怖体験をしたくなる「怖いモノ見たさ」の衝動は、安全な世界に暮らすヒトが危険察知能力や危機管理能力を失わない為のモノだと言われていますが、そのヒトが本能的に欲してる部分を巧く突いてきてる印象なんですよね。
そんな直球勝負のホラー映画を彩るキャストが素晴らしいじゃあないですか。
「ゾンビガール」で執拗に主人公に迫るゾンビガールを演じたアシュリー・グリーン。切長の目に大きな口、細い手足に不釣り合いなボディを持つ彼女の演技は、目線ひとつや口の端の動き、軽い動作でも緊張感や恐怖感をビシッと演出してます。
そんな彼女の夫を演じるのは、絶対零度のシチュエーションスリラー「フローズン」で気の良い三枚目を演じたショーン・アシュモア。男前ですが、どこか自信無さげに感じる彼の表情は、観ている側に感情移入を促し映画の世界観への没入をよりスムーズにしてくれている。
その他にもリメイク版「マーターズ」で見たアノ人なんかも出ていて、ホラー映画の脇を固める実力ある俳優を集めたホラー映画みたいで、知ってる顔を探すのも個人的には楽しかったです。笑
しかし、本作は直球勝負だけでは終わらず、最後に落差抜群のフォークボールを投げてきます。
純粋さを売りにしている私は見事空振り、製作側の罠にハマってしまいました。笑
それがどんな速度で、どう落ちる球なのかは自身の目でご確認を。予想以上に速いので思いっきり振り遅れてポカーン…に、ご注意くださいね。笑
〜まとめ〜
曰く付きの家に転居した夫婦を襲う怪奇現象。
近づけば近づく程に深くなる、その家に潜む闇。
下手すると100年くらい前からある設定なんじゃないか?とも思いますが、そこに監視カメラやスマホアプリという現代的なエッセンスを加え、古き良きを感じる新しい作品に仕上がっています。
しっかりと伏線が回収されている点や、不気味な余韻を残すエンディングもTHEホラー映画って感じで個人的にはグッド!
ちゃんとしすぎてパンチが足りないと感じる方もいるかも知れませんが、たまには減塩味噌汁にした方が身体に良いのと同じで、たまには減恐映画で自分の理性を近くに引き戻す事も、楽しめる作品の幅が広がるので悪くありませんよ。
ではでは、今回はここまで。