どうも、ぱにっく堂です。
今回はNetflixオリジナル映画「アナイアレイション〜全滅領域〜」のご紹介。
予告編はコチラ↓
◆作品概要◆
2018年2月13日公開(アメリカ、イギリス)
上映時間:115分
監督:アレックス・ガーランド
原作:ジェフ・ヴァンダミア
(全滅領域サザン:リーチ)
出演:ナタリー・ポートマン
ジェニファー・ジェイソン・リー
ジーナ・ロドリゲス
テッサ・トンプソン
上映時間:115分
監督:アレックス・ガーランド
原作:ジェフ・ヴァンダミア
(全滅領域サザン:リーチ)
出演:ナタリー・ポートマン
ジェニファー・ジェイソン・リー
ジーナ・ロドリゲス
テッサ・トンプソン
〜あらすじ〜
アメリカの海岸地帯で奇妙な現象(シマー)が広がり、調査隊が派遣される。しかし彼らは消息を絶ち、それから1年後に唯一生還した男ケインも瀕死の状態。彼の妻である生物学者レナは、夫がシマーで何を体験したのか政府が封鎖したその謎の領域へ調査に赴くが、そこは人智を超えた驚きの光景が広がっていた。
〜感想〜
いやはや、これはなかなかの名作。
設定自体の複雑さや、ストーリーの難解さもあって世間の評価は今一つですが、しっかり読み解いていくとかなりレベルの高い作品です。
Netflixオリジナルは微妙…この評価を覆すべく、かなり気合いを入れて世に出した本作。
監督は初監督作品の「エクスマキナ」で、一気に知名度を得たアレックス・ガーランド。
「28日後…」の脚本を担当した当初から凄い不安感を作る人だなとは思っていましたが、その才能は本物でしたね〜。監督になっても容赦なし!笑
本作でも「何だか気持ち悪いし何だか不安」な感じを巧く醸し出してるんですよ。それが極彩色の世界観と反比例してドンヨリ覆い被さってくるんだから、これまた素晴らしい。
そして主演のナタリー・ポートマン。
どんだけ演技派なんじゃと言いたい。子役に始まり悪役から未知に挑む科学者まで、出来ない役なんて無いんじゃないか?と思わせてくれる。
眼がね、良いんですよ。表情全体で表現するというよりは、眼で感情を表現してるイメージ。
モノクロ映画の時代には当たり前のテクニックだったワケですが、カラーどころか4Kの時代に目線1つで空気感を演出できる演者はなかなかいない。
本作でも監督の欲しがってる不安感や恐怖感みたいなモノを、良い感じに…しかもナチュラルに演じているから観ていて疲れない。それどころか、観ている側が役者の動きやセリフに引っ張られず、極彩色の景色を楽しむ余裕まで生んでくれている気がします。
他のキャストも無理が無く、作品の世界観に巧く調和している方ばかりで、それぞれが相手を引き立てているのも本作の良い点ですね。
ただのSFアドベンチャーに留まらず、キャラクターの苦悩や心の葛藤も垣間見えるヒューマンドラマとしても観れる作品。というより、そちらに比重が掛かっているストーリー重視の映画なので、アクションも期待して観た方の評価を落としているのかなとも思います。
ですが、ストーリー重視とはいえ本作に出てくるクリーチャーの造型は目を見張るモノがあります。
鹿、ワニ、熊など、実在する動物が進化…いや、変化した存在といった感じですが、絶妙なバランスの悪さが余計に怖い。
全く見た事も無い新種のクリーチャーが出てくる映画は星の数ですが、我々がよく知っている生き物のようだが知らない生き物に変化している。
これは「余った料理を分けてくれる隣の人が、実は猟奇殺人鬼だった」的な自分の認識と現実とのズレが生む違和感に対する恐怖ですね。
人間の恐怖の根源は「未知」だと言われていますが、本作のクリーチャーはまさにソレ。しかも、既知だと思っていた事が未知だったという裏切りは、恐怖を倍増させてくれるんだなという事を教えられました。
〜まとめ〜
当ブログはネタバレしない方針なので、内容には極力触れないようにしていますが、少しだけ語るとするならば、本作のストーリーの中心は「信仰による救い」の否定。
信じる者は救われる世界など存在せず、人間など繰り返す破壊と創造の1パーツに過ぎない。と本作は静かに、しかし熱く語りかけてきます。
Netflixがかなり気合いを入れて配信した本作。
現在では沢山のレンタルショップでもレンタル可能になっていますし、気になった方は是非ご覧になって頂きたいですね。
ではでは、今回はここまで。
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