Netflix独占配信「ヴァンパイアvsザ・ブロンクス」は、家族で楽しめるジュブナイル映画と見せかけて、社会問題に目を当てるディープな映画だった!あらすじ、ネタバレ無し感想
どうも、ぱにっく堂です。
今回は2020年10月からNetflix独占配信されている「ヴァンパイアvsザ・ブロンクス」のご紹介。
予告編はコチラ↓
◆作品概要◆
〜あらすじ〜
〜Netflixより引用〜
〜感想〜
コレは良かったです。非常に。
※10代の少年少女を題材とした映画
ひょんな事から街に巣食うヴァンパイアの存在に気づいてしまう3人の少年たち。1人はリーダー、1人はスポーツマン、1人はインテリ。
そんな彼らの必死の訴えを、大人たちは聞いてくれるはずもなく犠牲者はまた1人、また1人と増えていく。
なんてありきたりなストーリーでしょう。定番すぎて先が読めるにも程がある。
だけど、そんな定番だからこそ伝えたいメッセージは強さを持つし、その想いをよりストレートに観る人に届ける事ができるのだなと、本作を観て私は感じました。
少年たちや街の人の多くは黒人や有色人種の労働階級、対するヴァンパイアは色白のブロンドヘアーで古びた裁判所に棲み街の警察と癒着している。
この作品を家族で観るとき、子どもたちにとっては同世代の子どもたちが悪いモンスターと戦うアドベンチャー映画だと思うでしょう。
しかし、一緒に観ている大人にとって本作の世界は社会の縮図であり、現代に蔓延る悪しき体制に立ち向かう弱者たちのドラマとして入ってくる。
2021年現在、日本国民の収入は減少の一途を辿っており、正社員で月給の手取りが18万円を下回る人の比率は約57%で、世帯年収が200万円未満の世帯は何と全体の19%にも上ります。
国内の約5世帯に1世帯が年収200万未満の生活です。
本作の作中で語られる拡大する貧富の差と権力による弱者の弾圧は、もはや海外の話ではなく我々の近くまで来ていることを日本人は危惧すべき。
このコロナ禍で、その勢いは更に激しさを増すことは間違いないでしょう。弱者の声に耳を傾け、早急に改善策を練らなければ日本にスラム街ができ、尊い命が失われていく未来も、遠い先の話ではないと思います。
今の国政を危ういなと思うことが多い今日この頃…
そんな中で鑑賞した本作は、ただの娯楽を超えて色々と考えさせられる作品でした。
〜まとめ〜
残酷描写はほとんどありません。
その為、家族で気軽に鑑賞できる点でも、未来のホラー映画マニアを育てるのに良い映画に違いないのですが、一緒に観ている大人と子どもで全く観え方が異なるというのは、映画として非常に興味深いモノだと思いませんか?
ジュブナイル映画の素晴らしい所は、数年後に観ると印象がガラッと変わって観えること。
2度楽しめることが確定している作品は貴重だと思いますので、今のウチにその1度目を体験しておいては如何でしょうか。
ではでは、今回はここまで。
ランキング参加中!ポチッとお願いします♪