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Netflix、アマプラのホラー映画・SF映画のあらすじ、感想をネタバレ無しで全力執筆中!

Netflix独占配信「ヴァンパイアvsザ・ブロンクス」は、家族で楽しめるジュブナイル映画と見せかけて、社会問題に目を当てるディープな映画だった!あらすじ、ネタバレ無し感想

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どうも、ぱにっく堂です。

今回は2020年10月からNetflix独占配信されている「ヴァンパイアvsザ・ブロンクスのご紹介。

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予告編はコチラ↓

◆作品概要◆
2020年10月2日公開アメリカ)
上映時間: 85分
監督: オスマニー・ロドリゲス
出演: ジェイデン・マイケル
         グレゴリー・ディアス4世
         ジェラルド・ジョーンズ3世
         サラ・ガドン
 
〜あらすじ〜
急速に高級化が進むブロンクスで、住民の命を吸い尽くそうとする邪悪な陰謀の存在を知った3人の少年は、大切な街愛する人を救うため勇気を出して立ち上がる。
Netflixより引用〜
 
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〜感想〜
コレは良かったです。非常に。
1985年に公開されたグーニーズや、1989年に公開されたミクロキッズのような、※ジュブナイル映画が大好きな私にとって、何だか懐かしいような不思議な気持ちに包まれた作品でした。
※10代の少年少女を題材とした映画
 
ひょんな事から街に巣食うヴァンパイアの存在に気づいてしまう3人の少年たち。1人はリーダー、1人はスポーツマン、1人はインテリ
そんな彼らの必死の訴えを、大人たちは聞いてくれるはずもなく犠牲者はまた1人、また1人と増えていく。
なんてありきたりストーリーでしょう。定番すぎて先が読めるにも程がある。
 
だけど、そんな定番だからこそ伝えたいメッセージは強さを持つし、その想いをよりストレートに観る人に届ける事ができるのだなと、本作を観て私は感じました。
 
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少年たちや街の人の多くは黒人有色人種労働階級、対するヴァンパイア色白ブロンドヘアーで古びた裁判所に棲み街の警察と癒着している。
 
この作品を家族で観るとき、子どもたちにとっては同世代の子どもたちが悪いモンスターと戦うアドベンチャー映画だと思うでしょう。
しかし、一緒に観ている大人にとって本作の世界は社会の縮図であり、現代に蔓延る悪しき体制に立ち向かう弱者たちのドラマとして入ってくる。
 
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2021年現在、日本国民の収入減少の一途を辿っており、正社員で月給の手取り18万円下回る人の比率は約57%で、世帯年収200万円未満の世帯は何と全体の19%にも上ります。
国内の約5世帯に1世帯年収200万未満の生活です。
しかしこれは、最低賃金の高い都心部周辺も入れた数値であり、地方は実に2世帯〜3世帯に1世帯が苦しい生活を強いられているという厳しい現実
 
本作の作中で語られる拡大する貧富の差権力による弱者の弾圧は、もはや海外の話ではなく我々の近くまで来ていることを日本人は危惧すべき。
このコロナ禍で、その勢いは更に激しさを増すことは間違いないでしょう。弱者の声に耳を傾け、早急に改善策を練らなければ日本にスラム街ができ、尊い命が失われていく未来も、遠い先の話ではないと思います。
 
今の国政危ういなと思うことが多い今日この頃…
そんな中で鑑賞した本作は、ただの娯楽を超えて色々と考えさせられる作品でした。
 
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〜まとめ〜
残酷描写はほとんどありません。
その為、家族で気軽に鑑賞できる点でも、未来のホラー映画マニアを育てるのに良い映画に違いないのですが、一緒に観ている大人子どもで全く観え方が異なるというのは、映画として非常に興味深いモノだと思いませんか?
 
ジュブナイル映画の素晴らしい所は、数年後に観ると印象ガラッと変わって観えること。
2度楽しめることが確定している作品は貴重だと思いますので、今のウチにその1度目を体験しておいては如何でしょうか。
 
ではでは、今回はここまで。
 
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