どうも、ぱにっく堂です。
投稿するとアクセス数が激減するという需要の低さを誇る「A History of ぱにっく堂」ですが、遂にやってきました最終章!
それでは「社会人編」いってみましょう!
無事生き長らえて齢18を迎えたぱにっく堂は、運転免許の取得で地元の田舎町には無かった「TSUTAYA」や「GEO」に行くことが出来るようになりますが、意外にもすぐにそちらに行くことはありませんでした。
これには理由がありまして、地元の昔からあるレンタルショップは田舎の個人経営で、VHSからDVDへの入れ替わりが遅く、かなりの期間VHSが店舗に並べられていたんですよね。
DVD化されていないマニアックな作品が多かった事はモチロンですが、私はあの古いVHSから漂う古書のような匂いが好きでよく足を運びました。
「デモンズ」シリーズなんかはアメリカとはまた違ったゾンビ?映画で、特にPart.2はパニック感強めで好きでしたね!
「デモンズ2」1986年
でも、これって大正解だったんじゃあないかと今では思っています。ホラー映画というのは、どこまでいってもニッチなジャンルで、VHS時代にカルト的人気を誇った作品も、その需要の低さからDVD化されていないモノが多数存在します。
私の大好きな女優※リネア・クイグリーの出演する「核変異体クリーポゾイド」や、フレディ・クルーガー役で有名なロバート・イングランドの監督作品「ホラー・スコープ」等は、DVD化されておらず、今は観ることが難しいだろうなぁ…。
※リネア・クイグリー…「バタリアン」や「エルム街の悪魔」の出演で知られる、80年代から90年代を代表する絶叫クイーン
「核変異体クリーポゾイド」1987年
「ホラー・スコープ」1988年
その頃から、ホラー映画に過剰なまでの刺激を求めるようになっていた私は、遂に解禁されたR18指定作品を片っ端から観るようになりました。
「ギニー・ピッグ」シリーズや「ジャンク」
「徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑」に「ネクロマンティック」等々…グロさに重きを置いた作品ばかりを追いかけていた時期があったんですよね。
ただのスプラッター映画ではなく、そこに胸糞の悪さも加えたような作品とでも言いましょうか。
「ギニー・ピッグ〜悪魔の実験〜」1985年
「ネクロマンティック」1988年
「ジャンク〜死と惨劇〜」1978年
そういう作品を沢山観ている自分はホラー映画に詳しくて、より耐性の強い人間だ!みたいな、謎の固定観念に囚われてる時期がありました。笑
知人と話している時に「え?これ観てないの?」って言える事が嬉しかったというか…ようはマウント取りたかったんですよ。ダサい話ですけど。笑
しかし、そんな日々を過ごす中、ある作品を観た時に私は18歳以降の映画人生を振り返り、激しく落ち込むことになってしまいます。
「スナッフ/SNUFF」という作品なのですが皆様ご存知でしょうか?
スナッフフィルムとは娯楽目的で作られた、実際の殺人の様子を撮影した映像作品を指す俗語ですが、この「スナッフ/SNUFF」は、その本物のスナッフフィルムを発表する!みたいな宣伝で売り込まれた映画だったんですが…
「スナッフ/SNUFF」1975年
コレが全く面白くなかったんですよ。笑
ホラー映画のホラー映画らしさを1mgも含んでいませんみたいな…タウリンが入っていない栄養ドリンクのように感じたんです。
そこで、ふと思い返してみると…。
私が18歳以降に観てきた映画の多くが純粋なホラー映画ではないことに気付いてしまいました。
このようなヒットした作品を真似しつつ残酷な面や猥褻な面を前面に押し出した映画は「エクスプロイテーション」と呼ばれるモノで、集客の為の搾取映画であり純粋なホラー映画とは異なるモノなんですよね。
商品であって作品ではない。
ヘコみました。鬱になるくらい。
それもそのはず、大のホラー映画好きを公言しながらエクスプロイテーションに釣られ、しかもソレを観ている事を自慢していたんですからね。笑
人生初じゃないかな、半年くらい映画観ませんでしたね…映画嫌いになっちゃって。
「バタリアン」1985年
でも、根っからの映画好きなんでしょう。
このまま落ち込んでてもな…って思って5年ぶりくらいに観た「バタリアン」に大感動!
そうそう!自分の好きな映画ってコレコレ!やっぱホラー映画最高だッ!ぱにっく堂復活。笑
グアナファトのミイラをモチーフにした、本格的なデザインのゾンビ。それは時折、何十回も観た今でもゾッとするようや表情を見せる時がある。
しかし、そこには何故か愛嬌があって憎めない。不思議な可愛らしさがあるんですよね。
「バタリアン」に心を救われてからは、また幼少期に戻ったかのようにホラー映画を観まくり!
「ブレインデッド」のクレイジーさに心躍り、「悪魔のいけにえ」の芸術性の高さに震えました。
B級ホラーを超えたZ級ホラーを好きになったのもこの頃からで、「死霊の盆踊り」や「プラン9フロムアフタースペース」はもちろん、「恐怖!キノコ男」の無駄に長い鍔迫り合いは笑い転げたなぁ。
低予算なのは間違いなく、有名な俳優なんて出演できるはずもないし小道具類も他の映画の使い回しやら、ハンドメイド感満載の学芸会レベル。
それなのに笑えてしまう、愛せてしまうのは、製作者側が映画を大好きで、楽しんでいる事が映像から伝わってくるからなんですよね。
「死霊の盆踊り」1965年
「恐怖!キノコ男」2005年
自分なりのホラー映画の楽しみ方に気付いてからは、名作から迷作…はたまた珍作に至るまで、様々なホラー映画を楽しめるようになりましたし、どんな作品からもその作品ならではの良さを感じるようになりました。
そうなると私をドン底に突き落とした「エクスプロイテーション」なるジャンルも、観客を魅了するために胸糞悪い脚本を追求しているし、ゴア描写に関しては最前線で、コレはコレで素晴らしいモノなんだと思えたんです。
今まで背を向けてきた作品も、好きだった作品と同じように楽しみ、分析したり考察することが楽しくて仕方なかったなぁ。「何だ?意外と面白いじゃんこの映画!」って。
「13日の金曜日/Part.6〜ジェイソンは生きていた!〜」1986年
そんなこんなで数千本。恐らく3500強…
ホラー映画の鑑賞を続けていく中で、どうしても何度も観返したくなる作品があるんですよ。
それで気付いたんです。
映画は観た本数や、何を観てきたかに大した意味はなくて、自分が何度も観たいと思える作品に出会う為に何本も観る必要がある。
ただそれだけの事。
「チレラマ」2011年
そんな簡単な事に気付くのに30年近くを要した私ですが、だからこそ出来ることはないか?というのを考えた時に出した答えが「映画紹介」です。
様々な映画を観て、挫折もありましたが、広いジャンルを楽しめるようになった私なら、A級からZ級までどんな作品も面白おかしく紹介することが出来るんじゃあないだろうか?
その人だけの観返したくなる映画を、探すお手伝いが出来るんじゃあないだろうか?
映画知ってる自慢をする人たちに映画はマウントを取る為の道具ではなく、ただただ楽しむ為のモノなんだよっていうのを伝える事が出来るんじゃあないか?と、思い私は「ぱにっく堂」になりました。
その為「怪奇映画屋ぱにっく堂」では、今は鑑賞が難しくなった過去の名作ではなく、現在鑑賞可能な作品のみを紹介しております。
まだまだ道の途中。
私自身、この道に悩むこともあれば、立ち止まることもあるでしょう。
しかし、このブログを読んでくださる皆さまと共に歩み、また面白い映画に1つでも多く出会うことができればと思っています。
長々とお付き合い頂き有り難う御座いました!
今後とも「怪奇映画屋ぱにっく堂」を宜しくお願い申し上げます。
ではでは、今回はここまで。
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