Netflix独占配信「第8日の夜」は、昨今のアクションヒーロー型妖怪退治に物申す、ハードボイルドな妖怪退治映画だった!あらすじ、ネタバレ無し感想
どうも、ぱにっく堂です。
今回は、Netflix独占配信の韓国ホラー「第8日の夜」のご紹介です。
予告編はコチラ↓
◆作品概要◆
〜あらすじ〜
2500年前、釈迦の手によって封印された妖怪の力の源である「赤い目」と「黒い目」。しかし、時は流れて現代。その封印を解こうとする人間が現れ「赤い目」は封印された※舎利容器から逃げ出した。復活を阻止できるのは舎利容器の守り手である数珠と斧を携えた破戒僧ただ1人。「赤い目」と「黒い目」が交わるまでに残された時間は、あと8日。
※舎利容器…釈迦の遺骨を納める箱で、仏教では崇拝の対象とされている。
〜感想〜
本作は、兎にも角にも笑いの要素を一切排除した、非常にストイックなホラー映画でした。
細〜い糸がピンッと張り詰めたような、緊張の走るサスペンス映画やサスペンスドラマに定評のある、韓国ならではの空気感。
このダークな空気はなかなか作れない。
116分と決して短くない上映時間ですが、タイムリミットは迫ってくるわ、登場人物は誰1人笑いを提供しないわで、緩む暇もなくグイグイとストーリーに引き込まれてしまいました。
昨今の妖怪映画は、特別な力を持った主人公が妖怪の群れをバッサバッサと薙ぎ倒すアクション要素の強いモノが多いように感じますが、本作の敵は1体。
たった1つの眼玉です。
しかし、元来「妖怪」という存在は、元々神様であったモノが悪事を働き闇に堕ちたモノであったり、神様そのものである事が多い為、その力は強大にして絶対的。
人間が敵うようなモノではないのです。
本作はそんな妖怪の恐ろしさを見せつけられる映画となっており、非力な人間は知恵を絞り、釈迦の力を借りても翻弄され圧倒される。
そこに感じる人間らしい弱さというか、リアリティがあるんですよね。
そんなシリアスな作品で主演を務めるのは、ベテラン俳優のイ・ソンミン氏。
普段は柔らかな笑顔が印象的な俳優さんですが「目撃者」でも魅せた表情で語るシリアスな演技が物凄く巧い方で、日本でいう香川照之さんのような役憑依型と表現したら分かりやすいでしょうか?
本作でも圧倒的な眼ヂカラで、コチラの不安感を煽りまくってきます!
また、若手俳優陣の好演も見逃せません。
主人公の破戒僧にオトモし、憎まれ口を叩かれながらも無邪気な笑顔を忘れない若い僧侶を演じるのはナム・ダルム君。
妖怪復活の鍵となる謎の女性、処女菩薩を演じるのは、韓国ドラマ界では超有名な元子役のキム・ユジョンさん。
お2人とも素晴らしい演技力で、喜怒哀楽はもちろん滲み出す憂いまで伝わってきます。
〜まとめ〜
人間vs妖怪は本来こんな感じだろ!と言わんばかりのシリアスな展開が個人的にハマりました。
しかし、それは逆に派手さに欠ける展開とも言えるので、アクション映画やパニック映画を期待して鑑賞すると肩透かしを喰らうかも知れません。
ただ、安定して美しい映像、俳優陣の演技力。
その2点については確かなモノですから、それだけでも観る価値があると思います。
Jホラーのようなジリジリと詰め寄る恐怖がお好きな方には、特にオススメですよ。
ではでは、今回はここまで。
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