Netflix独占配信「ストレンジ・ハウス〜呪われた家の秘密〜」は、無駄な犠牲を出さない優しい幽霊と、その秘密に迫る若者たちの心霊ミステリー映画だった。あらすじ、ネタバレ無し感想
どうも、ぱにっく堂です。
今回はNetflix独占配信「ストレンジ・ハウス〜呪われた家の秘密〜」のご紹介。
予告編はコチラ↓
〜あらすじ〜
母親に連れられ、田舎の村へやってきた都会育ちの兄弟。新居にまつわる不吉なうわさを耳にした2人は、村で出会った仲間たちとともに呪われた家の謎に挑む。
〜Netflixより引用〜
〜感想〜
若者たちが引っ越した先に現れる幽霊の謎に迫り、その幽霊が訴える事件の真犯人を追うという、心霊ミステリーと※ジュブナイルアドベンチャーを組み合わせたモノでしたが、鑑賞後になんとも爽やかな余韻を残す作品でした。
※ジュブナイル…10代の少年少女を題材とした作品
都会から田舎町へ引っ越してきた兄弟。その兄弟に理解を示す田舎町で見つけた新しい友人。古い家に現れる謎の幽霊。そして、田舎町で過去に起きた未解決事件。
田舎町+若者たちがベースの物語はスティーブン・キングが得意とする世界観である為、ホラー映画を数多く観てきた方にとっては「どこかで観たな」と思うような、馴染み深い定番中の定番みたいな設定なので映画の世界に浸りやすいんですよね。
また明暗が良い。のどかな田舎町の風景と呪われた家のコントラストがハッキリしていて「嫌だな〜、怖いな〜」って、説明ではなく雰囲気で分からせる。
コレって意外と大切で、ある程度は説明して欲しいけど、説明ばかりだと世界観を楽しませろや!っていう事になりかねない。そういう意味では本作は凄く分かりやすくてバランスが良い。
幽霊のビジュアルも、子ども達に興味薄めな大人たちも、どこか既視感があってそれはホラー映画全盛の1980年代にホラー映画を楽しんできた方にとって安心感だし、これからホラー映画を楽しもうって方にとっても入り口としてとても優しいはず。
それは同時に「また似たような映画だな」と退屈に思われかねないけれど、そういうスタンダードって呼ばれるモノは絶対的に必要で、それがあるからこそ派生して過激なモノや笑えるモノに繋がるワケですからね。
〜まとめ〜
グロい描写や恐ろしいと感じる描写はほとんどなく、若者たちの友情と成長、そして過去に起こった事件を解決に導くミステリーを主軸とした本作。
家族で楽しめるのはモチロンのこと、ホラー映画を観まくってきた方が1度感覚をリセットするのにも最適な作品ではないかなと思います。
ホラー映画を観続ける中で陥る罠。
より過激な、より残酷な…そうなってくるのは仕方ない事ですが、それはまだホラー映画を楽しむ途中なんです。
何故かって?映画は演出と脚本の両方を楽しんで始めて映画なワケですが、ホラー映画を観始めて間も無い時は演出の方に心が引っ張られてストーリーは読み解かなくなってしまう。
それなら別に映画でなくても、残酷な画像が集められたサイトの観覧や、「デスファイル」や「ジャンク」のようなホラー映画に分類されない残酷描写だけを映像にした※エクスプロイテーション作品を観れば良いという話でしょう?
※集客目的の為に作られる作品
たまには本作のような、心霊とミステリー、群像劇が入り混じる、内容を追う必要がある作品を鑑賞し、ホラー映画はあくまで「ストーリーの中に恐怖演出が組み込まれた映画」だという感覚を取り戻す必要があるかと思います。
映画は娯楽なので「好きなモノを観れば良い」のはモチロンですが、その楽しみ方が自分が映画を楽しむ為の幅を狭めている可能性がある。とても勿体無い事をしている可能性がある。というのは、頭の片隅にでも置いておいた方が良さそうだな。
そんな事を気づかせてくれる作品でした。
ではでは、今回はここまで。
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